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距離感とか視点の話

小説や漫画や映画といった物語は、誰かの見ている光景を描写して出来ています。
誰かとは結局のところ作者なのですが、創作の世界では「視点」と呼ぶことが多いです。
この視点を上手く調整することで、物語世界と読者との距離が変化し、物語への臨場感なんかも作り出せます。

このサイトでは最初に、視点の、距離感を調節する各パラメーターについて説明します。
その後に、視点の機能ごとに、「カメラ」「一人称」だとかいった名前を割り当てていきます。

……一応書いておきますが、視点の違いは、地の文で影響がでるものです。
会話文だと、どの会話について記述するか、の取捨選択くらいしか影響しないんじゃないかな?
なぜなら会話文って、会話内容を、客観的かつ正確に書くものなので。


視点の各パラメータ

物語世界と読者との距離感を変えるパラメータは、全部で6つあります。
これを弄ることで、距離感の「近い⇔遠い」の調節が出来ます。


どこから語るか

物語内部の立ち位置(一般的には登場人物)から見るか、物語外部の立ち位置(一般的には作者)から見るかの違い。
この立ち位置の違いを、一般的には視点の違いとして扱う。
下にある呼称や語り方などは、ある意味全ておまけ。


誰が語るか

視点に対する呼称の話。僕(一人称)だったり、彼(三人称)だったり。


何を語るか

上の内容について、それぞれどのような制約をかけるかという話。
主人公が見聞きした範囲だけなのが一般的な一人称視点。完全自由なのが、一般的な三人称視点。


誰に語るか

独白調(自分の中でつぶやく)⇔対話調(他人に対して話しかける)の違い。一般的には独白調が多い。
対話調(誰かに向かって話しかける形式)は、二人称小説や神話などの形式に向いている。
また、主にギャグとして、物語内のキャラが読者に話しかけるという演出を使うことがある。

しかし、対話調自体がメタ的であるため、読者に「これはフィクションです」という印象を与えやすい。
読者に物語への移入をさせたい場合などは要注意。


どのように語るか

左に偏るほど読者との距離を近づけ、右に偏るほど遠ざける。
変化させるのが語彙なら目につきやすいし、構成なら目立ちにくい。


視点/焦点の移動の有無

視点/焦点について、物語全体に渡って固定なのか、シーン内固定なのか、完全自由なのか。


濃度

内容・語り方などの偏り具合。

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